室町時代から伝わる柿の葉すし
「柿の葉すしの由来」は、今は昔。
鎌倉幕府の滅亡とともに、京の都を占領する足利尊氏。
後醍醐天皇は、わずか3年にして、大和の国、吉野の里にのがれます。
以来、半世紀余りにわたり、吉野の南朝、京の北朝と二つの朝廷、
南北朝の御代になります。
柿の葉すしの由来とは?
奈良県天川村と柿の葉すしの歴史
「天川」・・・・・
この美しい地名の由来は、神武天皇の時代に創建されたとし、
天武天皇の御代だと伝えられる天河神社(日本三大弁天の一つである)
天河大弁財天の古名である「天ノ安河ノ宮(あまのやすかわのみや)
にあるものと思われます。
はじめは天之河と書き、アメノカワと呼んでいたようですが、
いつの頃からか<天ノ川>と書いて<テンノカワ>と読まれるようになりました。
吉野・高野・熊野三山の中心に位置する秘境で、
南北朝時代は、軍事的要衝でありました。
また、我が国の修験道発祥の地で、
霊峰大峰山、洞川温泉、みたらい渓谷、吉野杉などはよく知られています。
吉野の都人達は、かつての華やかなりし京の都の遊山に想いを馳せて、
吉野川、熊野川、新宮川の分水嶺になる笠木峠を越え、
ここ天河の里に幾度も幾度も御幸されました。
天の河のアメノウオを愛で、洞川の湧水群、一つ一つの銘水に、
雅やかな思い出を映しては懐かしみ、その湧き水に、涙を落としていたことでしょう。
後醍醐帝から下ること三代、後亀山天皇の御代、皇孫の空因親王が、
笠木峠を越えて、天河の里に御幸されたときのこと。
ある村人が親王に鯖すしを献納します。親王はことのほかに、
ご賞味され、臣下に分け与えようとされましたが器がありません。
親王は御自ら、とっさに、柿の葉をお採りになり、
それに鯖すしをのせて下賜(かし)されました。
それが柿の葉すしの始まりとつたえられています。
柿の葉を開くと、色鮮やかな「さば」や「さけ」がいにしえ人の心を今、
優雅に伝えてくれます。(柿千伝承)
保存食としての知恵と発展
奈良県の吉野地方で誕生したこの郷土料理は、
内陸部で新鮮な魚を保存する工夫の中から生まれました。
当時、海から離れた山間地域では、魚を鮮度良く供給することが難しく、
保存の工夫が必要でした。
その結果、魚を塩で締めて保存性を高め、さらに柿の葉で包むことで
抗菌効果を活かす形になりました。
柿の葉が持つ自然由来の抗菌作用と香りが加わり、
独特の風味と日持ちの良さを兼ね備えた食品として広まっていきました。
夏祭りや、藪入りなど祝い事のご馳走として親しまれて、
自然の香り、風味豊かな村里の味を今に伝えています。
柿の葉に包む理由と抗菌効果
柿の葉すしの特徴的なポイントである「柿の葉に包む」という手法には、
実は重要な理由が隠されています。
柿の葉には抗菌作用があり、食材を長持ちさせる効果が期待されます。
奈良県や和歌山県の内陸部では、魚を新鮮な状態で保存するために、
この知恵が活用されてきました。
特に江戸時代、保存性の高い食品が求められていた背景から、
保存食としての工夫が加えられたと言われています。
また、柿の葉のほんのりとした香りが寿司全体に奥行きのある風味を与え、
柿の葉すしの独特の味わいを生み出しています。
このような保存性と風味の掛け合わせは、柿の葉すしの由来とも密接に関わっています。
酢飯と具材の絶妙なバランス
柿の葉すしは、酢飯と具材のバランスが非常に大切です。
主に使用される具材は、しっかりと酢で締められたサバですが、
エビや穴子、椎茸、筍などの季節の食材を使ったアレンジもございます。
酢飯には酢、砂糖、塩を加え、しっかりとした味付けがなされています。
この酢飯の甘酸っぱさと魚の旨みが絶妙に調和し、
一口食べるだけでその豊かな味わいが堪能できます。
また、具材を酢飯の上に乗せ、柿の葉で包むことによって
全体が均一に馴染むため、味わいが一層深まります。
この緻密な組み合わせが、誰にでも愛される柿の葉すしの魅力と言えるでしょう。
重石の役割と風味の深まり
柿の葉すしでは、重石をする工程にも重要な意味があります。
重石をすることで、酢飯と具材が柿の葉の香りを吸収しやすくなり、
全体の味が一体化して深みのある風味が生まれます。
このプロセスにより、素材それぞれの特性を生かしつつ
調和のとれた味わいが作られるのです。
また、重石を使用することで寿司の形が安定し、
見た目にも美しい仕上がりとなります。
このように柿の葉すしは、地域の知恵と工夫が詰まった一品であり、
まさに江戸時代から受け継がれてきた郷土料理の真髄を堪能できる食べ物です。
柿の葉すしの地域ごとの違い
奈良県と和歌山県、それぞれの特色
柿の葉すしは、奈良県と和歌山県を代表する郷土料理として知られていますが、
両地域でその特色に違いがあります。
奈良県では、内陸部で新鮮な魚を手に入れることが難しかったため、
主にサバを塩で締めたものを使用しています。
酢飯との相性が良いサバに加え、柿の葉に包むことで風味が深まり、
素朴ながら奥深い味わいが楽しめます。
一方、和歌山県では沿岸部が近い利点を活かし、
サバ以外にも鮭やエビといった新鮮な海鮮を具材として用いることが一般的です。
これにより、より多彩な味わいを持つ柿の葉すしが生まれています。
このように、奈良県と和歌山県、それぞれの地域性や自然環境が
柿の葉すしの味わいに影響を与えています。
石川県や鳥取県でのアレンジ
柿の葉すしというと奈良県や和歌山県が思い浮かびますが、
石川県や鳥取県でも独自のアレンジが加えられた柿の葉寿司が存在します。
石川県では、新鮮な海の幸が豊富な環境を背景に、
地元で取れたブリやイカが使われることがあります。
これにより、濃厚な旨味を酢飯とともに味わうことができます。
一方、鳥取県では地元特産の野菜や山菜を加えたり、
甘めの酢飯を使用するなど、独特の風味を持たせた柿の葉すしが親しまれています。
どちらの地域でも地元の食材を活かした工夫がされており、
柿の葉すしがその地域の文化や特色とも深く結びついていることがわかります。
柿の葉が持つ抗酸化作用
柿の葉すしを語る上で外せないのが、その名にもある「柿の葉」です。
この柿の葉は、柿の葉すしの保存性を高めるだけでなく、
健康面でも大きな利点があります。
特に注目されるのが、柿の葉の持つ抗酸化作用です。
柿の葉にはポリフェノールやビタミンCが豊富に含まれており、
これらが体内の酸化を抑制し、老化防止や生活習慣病の予防につながるとされています。
また、柿の葉に包むことで寿司全体に抗菌効果をもたらし、
その独特の風味が料理全体に深みを加えています。
魚と酢飯の栄養バランス
柿の葉すしの大きな魅力の一つは、魚と酢飯という素材の栄養バランスです。
伝統的な柿の葉すしでは、鯖や鮭などの青魚がよく使用されますが、
これらの魚にはDHAやEPAなどの必須脂肪酸が豊富に含まれています。
これらは脳の健康や心血管系の機能をサポートする栄養素として知られています。
一方で、酢飯にはご飯が主成分でありながら、
お酢によって糖質の吸収が穏やかになると言われています。
また、お酢に含まれる酢酸は疲労回復効果も期待されるため、
柿の葉すし全体で見ても理想的な健康食といえます。
現代における柿の葉すしの魅力とその展望
家庭とプレミアム商品での普及
近年では柿の葉すしが観光地だけでなく、
家庭でも手軽に楽しめる食品として全国に広まりつつあります。
通信販売や冷凍技術の進化により、新鮮な状態の柿の葉すしが
地方から遠く離れた場所でも購入できるようになりました。
また、高級食材や独自のアレンジを施したプレミアム商品も増えており、
贈り物や特別な日のごちそうとしても重宝されています。
地域で振る舞われてきた伝統的な作り方と、現代のライフスタイルに合わせた
バリエーションが共存することで、柿の葉すしはより多くの人々に
愛されるようになっています。
伝統を守り続ける職人たちの取り組み
柿の葉すしの長い歴史を守り続けるため、職人たちはその技術と精神を次世代に受け継ごうと努力しています。
柿の葉すしは、発酵食品として伝わってきましたが、伝統の製造方法では、
現在の米飯の細菌検査基準をクリアすることは難しく、柿千では、伝統的な製法を大切にしながらも、現代の消費者のニーズに応えるべく新たな挑戦を行っています。
例えば、柿千では、2024年より「舎利旨MAP包装」という、
米飯において日本で初めて消費期限を延ばす方法に成功しています。
消費期限を1日でも長く延ばすためにMAP包装を採用し、
食品廃棄減少に取り組んでいます。
このような取り組みが、柿の葉すしの魅力と価値を未来に伝えていく原動力となっています。
まとめ
柿の葉すしは、その由来から今日に至るまで、奈良県や和歌山県を中心に
多くの人々に愛され続けている伝統的な郷土料理です。
保存食として生まれた知恵が、柿の葉の抗菌作用や
酢飯と魚の絶妙な組み合わせによって、現在まで受け継がれてきました。
その風味豊かな味わいは、熟成による深みとともに地域ごとに異なる特色を持ち、
多様な楽しみ方ができる一品です。
また、魚と酢飯の栄養バランスといった点でも、
非常に注目されています。
柿千のオンラインショップでは、職人手づくりの柿の葉すしを
取り寄せすることができます。(一部地域を除く)
一方で、地元の職人たちが伝統の味を守る取り組みに尽力していることも、
柿の葉寿司の魅力を支える重要な要素です。
柿千では、大阪府松原市に「天川茶寮 柿千」というお食事処を本店として構え、
職人手づくりの作りたての柿の葉すしと柿の葉すしを引き立てる
季節の料理を提供しています。
1000坪の敷地に庭を作り、多くの植物に囲まれたお店では、
都会の喧噪から離れ、心も体もリラックスできます。
郷土料理としての価値を未来へつなげるためにも、私たち一人ひとりがその魅力を再認識し、次世代に伝えていくことが大切だと言えるでしょう。
柿千のオンラインショップは、種類豊富な商品を取り揃えているため、自分用だけでなく贈り物としても最適です。
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